PRIMARY CARE
プライマリ・ケア
動物の持つ自然治癒力を最大限引き出すプライマリ・ケアの実践
一般診療、予防に加え、漢方、薬膳、手作り食事指導、針治療、経絡マッサージ、皮膚治療には抗生剤、ステロイドに頼らないからだに優しい治療として、オゾン、炭酸泉を用いたメディカルトリミングを取り入れる等、治療の選択肢を広く提供しています。伝統医学、その他療法を組み合わせることで、自己治癒力を最大限に引き出し、精神的なサポートも含め患者さん個々のオーダーメイドの治療を提案します。
短期の疾病に限らず長期的・総合的な保健状態を診ていきながら、動物と飼い主様の不安を少しでも軽減するよう、最大限の努力をいたします。
また、他院で治療されている方、手術を望まれない方にも対応が可能です。
診察方法
先ず初診時に体質、罹患した病期、検査、治療、食事内容などの情報から、現在の状況を整理することから始めます。
次に、伝統医学に基づく治療、西洋医学に基づく治療両方の最新情報も選択肢としてお伝えします。
患者様個々の状態に合わせたオーダーメイドの治療メニューを作成いたします。
また、当院では超音波検査(エコー検査) も取り入れております。
得意分野
1.犬の認知症
犬にも認知症(認知機能障害症候群)があり、
徘徊、旋回 /夜鳴き/異常な食欲/昼夜の逆転/夜間の排便/無気力、無関心/感情の起伏が激しい/ などの症状がみられます。当院ではアーユルヴェーダを応用し、犬の認知症の治療に植物を用いた治療に取り組んでいます。
2.炎症性腸疾患(IBD)の漢方治療
犬のIBD(炎症性腸疾患)は抗生剤や抗炎症剤に反応が乏しい慢性胃腸疾患です。
繰り返す下痢や軟便、嘔吐、食欲不振、なんとなく胃腸が弱いといった症状が多くみられます。当院では難治性のIBDに対し、漢方や薬膳を用いて体質にアプローチする治療を行っています。
3.運動不耐性の肥満
肥満犬には、関節の痛み、心臓疾患を持っている等の理由から、運動して痩せることが困難な場合が多くあります。当院では、代謝の改善を目的とし、“食べて痩せる”をコンセプトに肥満症の治療に取り組んでいます。
4.隠れ便秘
毎日便が出ているのにも関わらず、宿便(隠れ便秘)を生じている動物は多いです。
隠れ便秘は気づかずに進行し、呼吸困難や皮膚炎等、全身の不調に繋がることがあります。
当院では、便秘の治療の選択肢を多く持ち、腸から不調を改善する取り組みを行っています。
診察実例1
伝統医学がん治療は、動物の状態と飼い主様のお話を十分に考慮して治療いたします。最先端の医学と伝統医学の理論に基づき、進行がんでもQOLの改善を目指し、食生活、ケア、治療についてアドバイスします。
出来るだけがん細胞の数を減らすことは、QOLの改善につながることがあります。そのための投薬、治療、手術、その他の西洋医療による治療も選択肢の一つとして提案いたします。
西洋医学による治療を望まないまたは、リスクが高く困難な場合は初めから伝統医学等による治療を行います。
末期のがんの患者さんのQOL(生活の質)の改善にもお役に立てることがあります。
診察実例2
食事をとると震える、動かなくなる。。。
「肝」と「脾」の働きのバランスが崩れると食物を十分に消化、吸収することができません。
たべると直ぐにお腹をこわしたり、食べても体重が増えないなど小型犬(チワワ、ダックスフントなど)で相談を受けます。
伝統医学の陰陽五行論を応用し、調合した薬草処方で改善が期待出来ます。
診察実例3
原因不明の脱毛の悩み
アレルギー、ホルモンのバランスが崩れても脱毛することがあります。その他、腸が悪い場合、体に熱がこもってしまう場合、「肝」が疲れている場合なども脱毛の原因となります。
当院の伝統医学的アプローチで、発毛した例は沢山あります。
伝承医学について
東洋医学の世界には「未病治」という言葉があります。これは病気になる前から病気を治す,という言葉です。動物病院には病気になってから行く,という方が多いと思います。しかし体調は毎日変化し,季節や年齢を重ねることで体の中の環境も大きく変動します。この変動のバランスをうまくとって病気の状態にさせないことが大事だという考え方なのです。
当院ではチベット医学,中医学,台湾の薬草学,西洋ハーブ,またアーユルヴェーダなどの知識を取り入れ,様々な観点から診察を行っています。病院で取り扱っている薬膳やサプリメントの多くは「未病治」を目的とし,普段から免疫力を向上させることでアンチエイジングや病気の予防を行います。
伝承医学の治療は予約制となっております。
■相談の例
小さいころから食が細い・食べムラがとてもある
皮膚が弱い・すぐ赤くなってしまう
便の出が悪い
軟便を繰り返す
いつも手先、足先をなめている
小さな音にも敏感
すぐイライラする
また健康を考えて手作り食を始めたいけど、何から始めていいかわからないなどの相談も受けています。
オゾン療法
当院では抗生剤、ステロイドに頼りすぎない動物の体に優しい治療法の選択肢の一つとしてオゾン療法を積極的に行い効果を上げています。
オゾン療法とはオゾン(O3)が生体内で起こす反応を利用した治療法で、ヨーロッパ特にドイツを中心として医療分野において行われている治療法です。
小動物に対するオゾン療法は注腸法(肛門からオゾンガスを注入)で行う事が多く、痛みや不快感が少ないのが特徴です。
■オゾン療法の効果
抗酸化作用
血流改善作用
細胞の活性化作用
免疫系の調整作用
消炎鎮痛作用など
■オゾン療法の推奨される疾患
皮膚疾患(アレルギー、アトピー)
腫瘍
疼痛を伴う運動器疾患
老齢疾患(慢性腎不全、アンチエイジング)
自己免疫疾患など
■実際の当院の使用例
椎間板ヘルニア
開業以来、治療の柱としていた針治療の経絡、経穴にオゾンガスを皮下または筋肉内に注射する方法(オゾン鍼治療)とレーザ治療の相乗効果が認められています。
腎不全
また、猫の慢性腎不全には大量自家血療法(採血した血液をオゾンガスに暴露し再度血管に戻す)を推奨し高いQOLを維持しています。
超音波検査(エコー検査)
超音波検査(エコー検査)では、飼い主様の大切な家族である動物達に、痛みを与えることなく身体の検査ができます。
当院の検査機器は最新鋭のモデルを導入しています。見えにくかったものをより見やすく、高感度で鮮明な画像を描出します。以前の機種では鮮明に描出できなかった皮膚や細い血管もはっきりと描出でき、健康状態の確認や病気の早期発見に活用できます。
[機種名]
汎用超音波診断装置
LOGIQ™ E10X
診察実例1 犬(ビション・フリーゼ) 6歳 去勢雄
皮膚の腫瘤 手術前のエコー検査
当院のエコー検査は皮膚表面の腫瘤が何cmの深さまで浸潤しているかを確認することができます。
[使用プローブ:L6-24-D]
診察実例2 猫(MIX) 避妊雌
鼻鏡に2cm大の腫瘤ができた症例です。
エコー検査にて血流や周囲組織への浸潤度を確認。
外科手術で摘出、病理検査にて「血管腫」と確定しました。
[使用プローブ:L6-24-D]
診察実例3 犬(チワワ) 10歳 去勢雄
時々血尿が出るとのことで来院。
膀胱結石と膀胱粘膜の肥厚が確認されました。
[使用プローブ:C3-10]
診察実例4 犬(カニンヘンダックス)3歳 膀胱内結石
膀胱内や胆嚢の結石、腫瘤などの検査には、
3Dのプローブを使って立体的に観察することができます。
[使用プローブ:RAB 6-D]